ダイビングの危険性

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ダイビングの危険性

海の中で目にする光景は、想像を絶する美しさです。視界一面の青の中を華麗に泳ぎ回る色鮮やかな魚たち。自然が作り出したオブジェのようなサンゴ。そう、ここは彼ら海の生物の世界なのです。わたしたち陸上生活者がそこを訪れるためには、いくつものリスクを背負わなければなりません。

しかし、しかるべき手順を踏み、彼ら海の世界の慣習にわたしたちが合わせれば、そのリスクも軽減させることができます。わたしたちはあくまで来訪者である、という謙虚な気持ちを忘れずに。さもなくば海の世界は容易にわたしたちに牙を剥くことでしょう。

減圧症

減圧症

減圧症は環境圧(水圧・気圧)の急激な変化によって発生する、ダイビング時によくみられる障害です。血管の閉塞が起こり、場合によっては一生涯にわたる神経の損傷など重篤な後遺症を招くことがあります。わたしたちの身体を構成する体液や組織には、多くの気体が溶け込んでいます。そのため環境圧に急激な変化が起こった場合、溶けた気体は身体内で気化し気泡となります。

発生した気泡は血管を塞いでしまい、身体の各組織にダメージを与えてしまうのです。これを防ぐ方法はただ1つ。インストラクターの指示に従い「ゆっくりと」浮上することです。

減圧症のメカニズム

潜水時にはダイバーの身体に地上の数倍もの圧力がかかっています。この状態でダイバーはタンクからの空気を吸入し、酸素を取り込み二酸化炭素を排出します。酸素や二酸化炭素は呼吸により出入りが激しいため、さほど影響はないのですが、問題となるのが窒素です。タンク内の空気の成分は大まかに酸素2:窒素8。身体内に溶け込んだこの窒素が、急な減圧の際に気化し気泡となるのです。

10m潜るごとに、水圧は1気圧ずつ増していきます。仮に20m潜っていたとすれば3気圧です。この水深20mの地点から急速に浮上すると、ダイバーの身体にかかる圧力は一気に1/3に減少します。その場合は身体内の窒素が気化し、気泡となって血管を塞いでしまうでしょう。

パニック

パニック

ダイビング中に起こる事故の原因No.1は、パニックを起こしてしまうことです。海中で何かしらの予想外の光景や事故などに出会ってしまった場合、まずほとんどの初心者ダイバーはパニックを起こし、息を止めて急浮上を行う傾向にあります。

海中では、レギュレーターが周囲の水圧と肺の気圧を揃えるために働いています。つまり周囲が3気圧であれば、肺の中も3気圧になるように空気を送り出しているのです。この状態で急浮上を行った場合、肺の中の空気はどんどん膨張し、最悪の場合は肺が破裂します。パニックによる急浮上が原因で起こる事故の1つです。

いかなるトラブルに陥ったとしても「止まって・落ち着いて考え・行動に移す」ことを忘れずに。これが唯一の対処法です。そのためにも信頼できる経験豊富なインストラクターに同行してもらいましょう。

危険な生物

海中でもっとも危険な生物、といえば誰もが頭に浮かべるのは「サメ」ではないでしょうか?ところが意外にもサメはダイバーのタンクから排出される気泡を恐れて近寄っては来ないのです。では、ダイビング中にもっとも危険な生物とは?

危険な生物
危険な生物

ゴモマンガラという魚は、繁殖期には巣を作り、卵を親魚が保護します。この巣を守る親魚は非常に攻撃的であり、巣に近づこうものならダイバーに噛みついてきます。カニやウニを噛み砕くほどの強靱な顎と歯を持っているため非常に危険です。

また海中の生物は生存のために、わたしたちが予想もしないような姿で、辺りの風景にとけ込んでいます。岩だと思って触れたものが、オコゼの一種で毒針に刺される事故も珍しくありません。

またサンゴにも毒性がありますので、不用意に触り擦過傷を負った場合、その傷は非常に治りにくいものとなります。いずれにしてもインストラクターの指示に従い、不用意に生物や岩に触れることのないようにしてください。